米高官、ガザ休戦交渉「注意深く楽観」=ラファ侵攻作戦承知せず―パレスチナ 2024年03月16日 15時29分

15日、ホワイトハウスで記者会見する米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官(AFP時事)
15日、ホワイトハウスで記者会見する米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官(AFP時事)

 【イスタンブール時事】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は15日の記者会見で、イスラム組織ハマスがイスラエルとの戦闘休止に向け提示した案について、「この数カ月取り組んできた交渉の範囲内」だと指摘した。「物事がいい方向に向かっていると、注意深く楽観している」とも述べ、合意に期待感を示した。
 ロイター通信によると、ハマスの案は、まずパレスチナ自治区ガザで拘束されている人質の一部とイスラエルが収監するパレスチナ囚人700~1000人を交換。その後、全ての人質解放と囚人釈放を実現させるほか、恒久的な停戦などについても合意を目指す内容。イスラエルは交渉のためカタールに代表団を派遣するが、首相府は「非現実的な要求」だとしてハマス案に難色を示している。
 カービー氏は、イスラエル戦時内閣が15日に承認したガザ最南部ラファへの侵攻作戦について、米政府は承知していないと明らかにした上で、住民が十分に保護されない軍事作戦を支持することはできないと改めてくぎを刺した。イスラエル紙タイムズ・オブ・イスラエル(電子版)は、「計画承認」には人質解放交渉でハマス側に圧力をかける狙いがありそうだと伝えた。 

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