17日投票終了、開票へ=ナワリヌイ派デモ計画―ロシア大統領選 2024年03月16日 14時18分

15日、チェコの首都プラハで行われたロシア大統領選の在外投票で、「プーチンのテロに反対」と書かれたプラカードを持つ女性ら(EPA時事)
15日、チェコの首都プラハで行われたロシア大統領選の在外投票で、「プーチンのテロに反対」と書かれたプラカードを持つ女性ら(EPA時事)

 ロシア大統領選は17日、3日間の投票の最終日を迎える。即日開票され、同日夜(日本時間18日未明)に大勢が判明。通算5選が確実視されるプーチン大統領を批判し、2月に獄死した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の支持者らは17日正午に投票所に集結する事実上のデモを計画しており、混乱が深まる恐れがある。
 デモは「プーチンに反対する正午」と呼ばれている。ウクライナ侵攻が続き、言論弾圧が強化される中、選挙で正統性を高めるため投票所に人が来ることを歓迎する政権の立場を逆手に取った。
 今月9日にオーストラリア南東部メルボルンで行われた在外投票。正午になると、会場のロシア連邦交流庁の出先機関は人でごった返した。チェコの首都プラハでも15日正午、ロシア大使館前に大行列ができ、多くの人が「反プーチン」の意思を示した。
 この戦略はリベラル派の地方議員が提唱し、獄中のナワリヌイ氏も賛同したことで広く知れ渡った。今回、野党勢力の大半が有権者に呼び掛けている。ナワリヌイ氏の妻ユリアさんも夫の遺志として、投票所に集まった人数を誇示して民意を可視化する統一行動を支持者らに訴えた。
 ユリアさんは「プーチン氏以外に投票しても、無効票にしても、投票用紙に大きくナワリヌイと書いてもいい」と説明。棄権や期日前投票済みの人も投票所に出向くだけの安全な行動で、「政権は禁止できない」と述べた。
 検察当局は15日、選挙妨害の場合は最高で禁錮5年が科されると警告した。一方、インターネット上には「17日正午ではなく夕方に変更された」という偽情報が流れ、ナワリヌイ氏の側近らが注意を促した。 

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