米大統領、USスチール「国内で所有、運営を」=労組に伝達、日鉄の買収で 2024年03月14日 22時38分

バイデン米大統領=13日、ウィスコンシン州ミルウォーキー(AFP時事)
バイデン米大統領=13日、ウィスコンシン州ミルウォーキー(AFP時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は14日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収に関連し、「USスチールは1世紀以上の間、象徴的な米国の鉄鋼企業であり、国内で所有、運営される米企業であり続けることが不可欠だ」とする声明を発表した。日鉄の買収計画への直接的な言及を避けつつも、反対姿勢を打ち出した。
 再選を目指す11月の大統領選をにらみ、日鉄の買収計画に反対する労働組合に寄り添う姿勢を示した。
 声明では、「米鉄鋼労働者が原動力となっている強い鉄鋼企業を維持することが重要だ」と指摘。「鉄鋼労働者には、私がついていると話した。本気だ」と強調した。
 ホワイトハウスによると、バイデン氏は、全米鉄鋼労組(USW)のマッコール会長に電話し、労組を支えると改めて伝えた。同会長は「歓迎する」と表明。USスチールが「外資系企業1社に買収されれば、国防や重要インフラ整備のニーズに対応するのに脆弱(ぜいじゃく)になる」と懸念を示した。 

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