中国外相が20日訪豪=貿易は前進、「死刑」で溝 2024年03月14日 15時22分

中国の王毅外相=7日、北京(AFP時事)
中国の王毅外相=7日、北京(AFP時事)

 【北京、シドニー時事】中国の王毅外相が20日にオーストラリアを訪問することが決まった。中豪両政府が14日、発表した。中国による豪産ワインの輸入制限が月内に解除される見通しとなり、両国の貿易関係は前進。一方、中国の裁判所が豪国籍作家にスパイ罪で執行猶予付き死刑判決を下した問題では、溝が残ったままだ。
 中国外相の訪豪は2017年以来。中国外務省によると、王氏は17~21日の日程でニュージーランドと豪州の2カ国を訪問。豪首都キャンベラでウォン外相との協議に臨む。アルバニージー豪首相も王氏と会う意向で、「対話は良いことだ。(ワイン問題で)目覚ましい進歩があった」と記者団に語った。豪側はロブスターなど残る貿易制裁も早期に解除するよう促す。
 約5年間拘束され、2月に判決を受けた豪作家の楊恒均氏は腎臓疾患を抱えており、家族らは医療仮釈放を要求。これを踏まえ、豪政府は王氏に人道的な配慮を求める。また、南シナ海や台湾海峡で緊張を高める動きを取らないよう中国に自制を働き掛ける考えだ。 

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