ロ大統領選、15日投票開始=プーチン氏圧勝へ―リベラル票の行方も焦点 2024年03月14日 14時28分

ロシア大統領選に立候補した(左から)ダワンコフ、プーチン、スルツキー、ハリトノフの4氏(AFP時事)
ロシア大統領選に立候補した(左から)ダワンコフ、プーチン、スルツキー、ハリトノフの4氏(AFP時事)

 6年に1度のロシア大統領選の投票が、15日から3日間行われる。ウクライナ侵攻に乗じて自国で言論を弾圧し、保守派の支持を集めるプーチン大統領が、圧勝で通算5選を決めるのが確実な情勢。「反戦候補」を排除し、政権に従順な野党候補3人と形式的に争う「無風選挙」だが、行き場を失ったリベラル票の行方も焦点だ。
 最終日の開票を経て、モスクワ時間17日夜(日本時間18日未明)に大勢が判明する。
 「敵はさまざまな挑発を準備している」「(選挙を)妨害しようとしている」。政権の影響下にある中央選管のパムフィロワ委員長は11日、警戒を促す異例のコメントを発表した。
 念頭にあるのは、獄死した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の側近や支持者らが呼び掛けた「プーチンに反対する正午」と銘打つ示威行為。投票日に投票所へ足を運んでも取り締まりを受けないという理屈で、最終日の現地時間17日昼に全土や在外の投票所へ集結する事実上の「デモ」だ。
 プーチン氏に投票さえしなければ、無効票でも棄権でも自由。ただ、リベラル派の民意を可視化する効果はあるものの、選挙結果を覆すには至らないとみられる。逆に政権が「正統性」確保のために目指す投票率向上につながるジレンマも抱える。
 反戦を掲げて立候補を届け出ながら却下されたナジェジディン元下院議員も10日、SNSで「選挙に必ず行き、政権に反対票を投じるべきだ」と支持者に求めた。票の「受け皿」となる候補者は示していない。
 一方、2018年の前回大統領選と異なり、候補者を擁立しなかった穏健なリベラル系野党「ヤブロコ」は12日、党員ら向けに声明を発表。「投票用紙に(反戦という)選択肢はない」として、無効票を投じるか、投票に参加しないよう訴えた。投票所への集結を促すナワリヌイ氏の支持者らとは温度差がある。 

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ロシア大統領選の投票を促す地下鉄の広告=2月27日、モスクワ(AFP時事)
ロシア大統領選の投票を促す地下鉄の広告=2月27日、モスクワ(AFP時事)

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