「記憶力悪い」評価は正当=バイデン氏捜査の検事証言―米下院委 2024年03月13日 06時38分

12日、米ワシントンで開かれた下院司法委員会公聴会で証言したハー特別検察官(EPA時事)
12日、米ワシントンで開かれた下院司法委員会公聴会で証言したハー特別検察官(EPA時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領(81)が副大統領時代の機密文書を自宅などに持ち出した問題で、捜査を指揮したハー特別検察官が12日、下院司法委員会で証言した。ハー氏は捜査報告書でバイデン氏の記憶力の乏しさに言及したことに関し、「必要かつ正確で、正当な評価だ。大統領を中傷したわけではない」と弁明した。
 ハー氏は先月、「記憶力に著しく制限がある」とバイデン氏の責任能力に疑問を呈し、起訴見送りを発表した。異例の言及は、大統領の衰えに対する不安を改めて国民に思い起こさせ、再選を目指すバイデン氏への政治的打撃となった。
 米メディアが12日報じた記録によると、バイデン氏は昨年10月に聴取を受けた際、長男ボー氏が死去した時期について「何月だったっけ。ああ、5月だ」「2015年だったか」などと発言。自身が副大統領を退任した年も、上院議員を退任した年と混同していた。
 野党共和党の委員は公聴会で、バイデン氏が故意に機密を持ち出し、第三者にも見せたことを認定しながら、不起訴とした判断をハー氏にただした。同氏は「合理的な疑いを超えるレベルの証拠は見つからなかった」と説明。捜査の党派性を否定した。 

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