ナワリヌイ氏側近、襲撃される=ロシア弾圧でリトアニア亡命中 2024年03月13日 05時48分

ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の側近、レオニード・ボルコフ氏=2021年12月、フランス・ストラスブール(AFP時事)
ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の側近、レオニード・ボルコフ氏=2021年12月、フランス・ストラスブール(AFP時事)

 ロシアのプーチン大統領を批判し、獄死した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の側近が12日、国外で何者かに襲撃され、重傷を負った。ナワリヌイ氏の報道担当者らが明らかにした。病院に救急搬送され、命に別条はないという。
 側近は、陣営幹部だったレオニード・ボルコフ氏(43)。プーチン政権の弾圧を受けて2019年に亡命し、独立系メディアによると、リトアニアの首都ビリニュスに在住している。
 報道担当者によると、ボルコフ氏は自宅近くで襲撃された。犯人は「車の窓ガラスを割り、目に催涙ガスを噴射した後、ハンマーで殴り始めた」という。
 別の側近は、顔面が赤く腫れ上がり、脚から出血したボルコフ氏の写真をSNSに投稿した。
 ボルコフ氏は獄中のナワリヌイ氏に代わり、国外から積極的に情報発信。2月14日には欧州連合(EU)欧州議会で証言し、プーチン氏が通算5選を目指す今月15~17日投票の大統領選を認めないよう訴えていた。
 ナワリヌイ氏は2月16日、極北にある刑務所で死亡したと発表された。妻ユリアさんらは、拷問の末に「殺害された」と主張している。ナワリヌイ氏は20年夏、ロシア国内で毒殺未遂に遭い、ドイツで療養後の21年1月に帰国して拘束された。 

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