F16、7月ウクライナ投入も=ゼレンスキー氏「前線は改善」 2024年03月12日 19時58分

F16戦闘機=2023年11月、ルーマニア南東部ボルチャ(EPA時事)
F16戦闘機=2023年11月、ルーマニア南東部ボルチャ(EPA時事)

 【ベルリン時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は11日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの供与が準備されている米国製戦闘機F16について、「早ければ7月に投入される」と報じた。ただ、夏の時点で供与されるのは、支援国が約束した約45機のうち、デンマークが第1弾として引き渡す6機のみとなる見通し。西側当局者の話として伝えた。
 報道によると、夏までに12人のウクライナ兵がデンマークや英国、米国で10カ月の操縦訓練を終える予定。英語や旧ソ連製戦闘機との違いの克服に当初の想定より苦戦しているという。
 同紙は「F16は、短・中距離のミサイルや爆弾を搭載して、地上の弾薬不足を部分的に補うことになるだろう」と指摘。F16だけで戦況が一変することは想定していないとの当局者の見解も伝えた。
 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、フランスメディアとのインタビューで、劣勢だった前線の状況について、「(数カ月前より)かなり改善された」と説明した。同日のビデオ演説では、ロシア大統領選後に、5選が確実のプーチン大統領が「おそらく動員を強化する」との見方を示し、警戒を呼び掛けた。 

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