米軍、オスプレイ飛行再開へ=約3カ月ぶり、再発防止策で 2024年03月08日 21時12分

 【ワシントン時事】米軍は8日、輸送機オスプレイの飛行を再開すると発表した。鹿児島県の屋久島沖で昨年11月に発生した墜落事故を受け、世界全域でオスプレイの飛行を一時停止していたが、約3カ月ぶりに解除した。オスプレイに対する世論が悪化している日本国内でも飛行を再開させる方向だ。
 屋久島沖の事故では空軍のCV22オスプレイが墜落し、搭乗していた米兵8人が死亡した。米軍の事故原因の調査は続いているが、不具合が生じた機体の部品を特定したとして、運用手順の変更などの再発防止策を取ることで安全に飛行できると判断した。
 米軍は日本国内では沖縄県と東京都の基地にオスプレイを配備している。防衛省と在日米軍は共同で声明を発表し、日本国内での飛行再開に関して「日米政府間で引き続き緊密に調整を行っていく」と述べた。実際の再開時期を明示しておらず、今後地元への説明などを行う方針。
 米軍は声明で「オスプレイは米国の防衛を支える上で不可欠な役割を果たしている」と述べ、飛行再開の必要性を強調した。オスプレイには空軍のCV22、海兵隊のMV22、海軍のCMV22があり、米軍全体で400機以上を保有している。今回の発表は海軍と海兵隊のオスプレイの整備などを担う海軍航空システム司令部が行ったが、空軍も含めて飛行再開を進める。 

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