司法・立法で「国家安全」重視=スパイ摘発を徹底―中国全人代 2024年03月08日 17時49分

8日、北京で開かれている中国全国人民代表大会(全人代)で活動報告を行う趙楽際・全人代常務委員長(EPA時事)
8日、北京で開かれている中国全国人民代表大会(全人代)で活動報告を行う趙楽際・全人代常務委員長(EPA時事)

 【北京時事】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で8日、趙楽際・全人代常務委員長(国会議長)が活動報告を行い、「国家安全」に関連した法整備の成果を強調した。具体例として昨年の反スパイ法改正を挙げ、「(スパイの)潜入や転覆活動、機密の窃取と闘う法的手段を豊富にした」と主張した。同法を巡っては、規定があいまいだとして外国人らの間で懸念が高まっている。
 最高人民法院の張軍院長(最高裁長官)も活動報告で、「敵対勢力の浸透、破壊、転覆、分裂活動」に厳格に対処すると表明。「国家安全に危害を及ぼす犯罪を法に基づき厳罰に処す」と述べた。昨年スパイ罪で無期懲役となった香港出身の米国籍男性を名指しで例示し、スパイ活動に厳しく対処する姿勢を強調した。 

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