ウクライナ大統領が前線視察=南部の領土回復へ檄 2024年02月05日 15時16分

4日、ウクライナ南部ザポロジエ州で兵士らと会うゼレンスキー大統領(中央)=大統領府提供(AFP時事)
4日、ウクライナ南部ザポロジエ州で兵士らと会うゼレンスキー大統領(中央)=大統領府提供(AFP時事)

 ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、ロシア軍と対峙(たいじ)する南部ザポロジエ州ロボティネの前線を視察し、兵士らを激励した。後方の東部ドニエプロペトロフスク州も訪れ、ロシア軍のミサイルやドローンによる攻撃を阻止する防空態勢について部隊から報告を受けた。
 ロボティネは、昨年6月からの反転攻勢で奪還した数少ない集落の一つ。ウクライナ軍は今年、「戦略的防衛」で戦力回復を図り、来年再び攻勢の機会を探るという見方が伝えられる中、領土回復に向けて檄(げき)を飛ばした形だ。
 ウクライナ軍が攻略を目指すのは、ロシア側が「臨時州都」として占領するザポロジエ州メリトポリ。ゼレンスキー氏は4日、メリトポリ市長だったフェドロフ氏を同州知事に任命した。
 反転攻勢を巡っては昨年秋、ザルジニー軍総司令官が「戦況が行き詰まった」と発言し、政権との摩擦が表面化した。ゼレンスキー氏は最近、ザルジニー氏に辞表提出を迫ったとされるが、後任人事が難航していると伝えられている。 

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