討論会が終了、「勝者」は誰?=支持率で駆け引きか―インドネシア大統領選 2024年02月05日 14時45分

4日、ジャカルタで開かれたインドネシア大統領選の最後の討論会に臨んだ候補者ら。(写真左から)アニス前ジャカルタ特別州知事、プラボウォ国防相、ガンジャル前中ジャワ州知事
4日、ジャカルタで開かれたインドネシア大統領選の最後の討論会に臨んだ候補者ら。(写真左から)アニス前ジャカルタ特別州知事、プラボウォ国防相、ガンジャル前中ジャワ州知事

 【ジャカルタ時事】14日のインドネシア大統領選を前に5回にわたって行われてきた候補者討論会が4日、終了した。大統領候補同士がエキサイトする回もあったが、最終日は世論調査で支持率1位と2位の候補が冷静に対応。議論が白熱する場面は見られなかった。
 昨年12月に行われた大統領候補らによる第1回討論会では、あらゆる分野で不公平の是正を求めるアニス前ジャカルタ特別州知事(54)=無所属=の発言が注目を集めた。プラボウォ国防相(72)=グリンドラ党党首=の副大統領候補ギブラン氏(36)についても、ジョコ大統領の長男であることから「縁故主義がはびこる温床になる」などと舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判した。
 1月に開かれた討論会では、防衛装備品の調達を巡り、アニス氏がプラボウォ氏を追及した場面で両候補がエキサイト。ガンジャル前中ジャワ州知事(55)=闘争民主党=も国防予算問題でプラボウォ氏に厳しい質問をぶつけたが、全般的に冷静だった態度が際立つ結果となり、評価を高めた。
 そして最終日の4日。ガンジャル氏は何度かプラボウォ氏を挑発したものの、すんなり同意されたり、他の話を持ち出されたりして相手になってもらえずじまい。アニス氏はこうした議論に加わることもなかった。
 プラボウォ氏は討論会で、一度もいい意味で注目を集めたり、評価されたりすることはなかったが、50%を超えることが多くなってきている高い支持率をバックに最後はがっちりと「守備固め」。2位になる回数が増えているアニス氏にも同様の姿勢が見られ、苦戦するガンジャル氏の「奮闘ぶり」だけが目立つ形となった。 

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4日、ジャカルタで開かれたインドネシア大統領選の最後の討論会終了後、壇上に並ぶアニス前ジャカルタ特別州知事(左端)、プラボウォ国防相(左から3人目)、ガンジャル前中ジャワ州知事(右から4人目)ら
4日、ジャカルタで開かれたインドネシア大統領選の最後の討論会終了後、壇上に並ぶアニス前ジャカルタ特別州知事(左端)、プラボウォ国防相(左から3人目)、ガンジャル前中ジャワ州知事(右から4人目)ら

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