UNRWAの口座凍結=休戦案、閣僚反対か―イスラエル 2024年02月05日 08時25分

パレスチナ自治区ガザにある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の施設で、食料を受け取る住民ら=1月28日、南部ラファ(AFP時事)
パレスチナ自治区ガザにある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の施設で、食料を受け取る住民ら=1月28日、南部ラファ(AFP時事)

 【カイロ時事】イスラエルの銀行大手レウミは4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対し、口座凍結を伝えた。イスラエルのメディアが報じた。「ガザのテロ組織への資金移動について具体的な疑い」がある追跡不可能な送金があったと説明しているという。
 UNRWAを巡っては、イスラム組織ハマスが昨年10月に行ったイスラエル奇襲への職員関与疑惑が浮上したのを受け、日米を含む10カ国以上が資金拠出の停止を表明。戦闘が続くパレスチナ自治区ガザでの人道支援を担うUNRWAは、資金難から2月末にも活動中断に追い込まれる恐れが出ており、口座凍結は苦境に追い打ちを掛けそうだ。
 同行はまた、バイデン米政権が制裁を決めたユダヤ人入植者4人のうち、1人の口座を凍結した。イスラエルの銀行は、残る3人にも同様の措置を取るとみられる。ヨルダン川西岸では、入植者によるパレスチナ人襲撃が相次ぎ発生。4人は襲撃や放火、破壊行為などに関わったという。
 イスラエルとハマスの戦闘休止案を巡り、イスラエル紙ハーレツは、政府会合に出席した関係者の話として「何人もの閣僚が反対した」と報じた。戦闘休止案は、合意期間中に、ガザに拘束されている人質とイスラエルが収監するパレスチナ囚人を交換する内容とされる。ネタニヤフ首相は、多数の囚人解放を否定している。 

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