ハマス、戦闘休止「決定まだ」=ガザ南部で激しい攻撃―イスラエル軍 2024年02月04日 10時35分

4日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、イスラエル軍による爆撃で破壊された建物(AFP時事)
4日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、イスラエル軍による爆撃で破壊された建物(AFP時事)

 【カイロ時事】イスラム組織ハマスの幹部は3日、イスラエルとの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ情勢の打開に向け米国などが提示した戦闘休止案について、最終的に受け入れるかどうか決定を下していないと述べた。AFP通信が報じた。
 ハマス幹部は記者会見で「パレスチナ人を苦しめる(イスラエルの)攻撃をできるだけ早く終わらせたいという願い」に基づいて判断すると説明。近くハマス側の立場を発表するとしつつ、イスラエルが「攻撃を継続するため、これまで(事態打開を目指す)取り組みをすべて拒絶してきた」と批判した。
 米国とイスラエルのほか、仲介役を務めるカタール、エジプト両国がまとめた案は、3段階で構成。6週間の戦闘休止期間を設定し、ハマスが拘束する人質の一部解放と引き換えに、イスラエルで収監されているパレスチナ囚人の釈放が盛り込まれている。さらなる人質解放に向け、新たな段階が設けられる可能性もある。
 中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、イスラエル軍が3日夜から4日未明にかけてガザ南部の対エジプト境界のラファに激しい砲撃と空爆を加えたと報じた。幼稚園に破片が衝突し、避難していた子供2人が死亡したという。
 イスラエル軍は、南部ハンユニスからラファへと作戦を拡大する方針を示している。ラファには、攻撃から逃れた避難民100万人以上が身を寄せているとされ、被害拡大への懸念が高まっている。
 イスラエル軍は、ハマスと連帯するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの交戦も継続。軍報道官は、ハマスとの戦闘が始まった昨年10月以降、レバノン国内の3400カ所以上、シリア国内の50カ所以上のヒズボラ拠点を攻撃したと発表した。 

海外経済ニュース