再び上昇基調へ
アイザワ証券ファンドマネージャー三井郁男氏 2024年07月23日 15時05分

 6月後半から急上昇した日経平均株価は過去最高値を更新した。その後は利益確定売りに押され下落しているが、4~6月期の決算発表で企業の好業績が示されれば、株式相場は再び上昇基調に乗るとみられる。日経平均の年末までの予想レンジは3万9000~4万3000円。
 実質賃金の上昇や企業の好業績が確認できれば、ついに日本はデフレを脱却したと言える。企業は今まで利益を内部留保として抱える傾向にあったが、日本経済の正常化を背景に資金が設備投資などに回ると、中長期的な利益拡大にもつながる。持続性のある経済成長は投資家心理を上向かせるだろう。また、新たな少額投資非課税制度(NISA)での投資が活発化していることも日本株にプラスになるだろう。
 ただ、米国のインフレ再燃や、金融引き締め長期化、地政学リスクの増大などが起きると、株価にとって重しになりそうだ。

私の相場観