〔NY金〕下落、3352.80ドル(30日) 2025年07月31日 03時51分
【ニューヨーク時事】30日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、市場予想を上回った米GDP(国内総生産)速報値などを受け、早期の利下げ再開観測が後退したことから売られ、下落した。この日から新たに中心限月となった12月物の清算値(終値に相当)は、前日比28.40ドル(0.84%)安の1オンス=3352.80ドル。
米商務省が発表した4~6月期の米実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比3.0%増加と、2期ぶりにプラス成長となり、市場予想(2.4%増=ロイター通信調べ)を上回った。民間雇用サービス会社ADPが集計した7月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が前月比10万4000人増と予想(7万5000人増)を上回る伸びとなった。米経済の好調さが示されたことで利下げ時期が後ずれするとの観測が強まり、米長期金利が上昇。金利を産まない資産である金の投資妙味が減退し、金が売られた。
金塊相場の引け後に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、大方の予想通り政策金利が5会合連続で据え置きが示された。ボウマン連邦準備制度理事会(FRB)副議長とウォラー理事の2人が、0.25%の利下げを主張し、据え置きに反対票を投じたが、声明発表直後の金塊相場の反応は限定的となっている。