〔NY外為〕円、150円台前半=4カ月ぶり安値(31日朝) 2025年07月31日 22時21分
【ニューヨーク時事】31日午前のニューヨーク外国為替市場では、市場予想を上回る米インフレ関連指標の発表を背景に円売り・ドル買いが広がり、円相場は1ドル=150円台前半に下落している。4月上旬以来約4カ月ぶりの安値水準で、午前9時現在は150円10~20銭と、前日午後5時(149円47~57銭)比63銭の円安・ドル高。
日銀は31日、金融政策決定会合を開き、政策金利である短期金利の誘導目標を現行の「0.5%程度」に4会合連続で据え置くことを決定した。植田和男総裁が会合後の記者会見で、早期利上げに慎重な姿勢を示したことをきっかけに、円売り・ドル買いが進行し、海外市場で約4カ月ぶりに一時150円台に下落した。
ニューヨーク市場に入ってからも、円売り・ドル買いの流れが継続。その後、米商務省が発表した6月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.6%上昇(前月は2.4%上昇)と、伸び率は2カ月連続で拡大した。市場予想(2.5%上昇=ロイター通信調べ)を上回り、価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数も2.8%上昇と市場予想(2.7%上昇)を上回った。一方、同時刻に発表された米新規失業保険申請(26日までの1週間)は前週比1000件増の21万8000件となった。発表後、市場は円売り・ドル買いで反応。円は下げ幅を拡大している。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1420~1430ドル(前日午後5時は1.1399~1409ドル)、対円では同171円60~70銭(同170円54~64銭)と、1円06銭の円安・ユーロ高。