〔NY石油〕WTI小反落、69ドル台(31日午前) 2025年07月31日 23時25分
【ニューヨーク時事】31日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給リスクに着目した買いが一服し、小反落している。米国産標準油種WTIの中心限月9月物は午前10時20分現在、前日清算値(終値に相当)比0.17ドル安の1バレル=69.83ドル。
トランプ米大統領は29日、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対し、10日後に経済制裁を発動するかどうか判断すると言明。ロシアが停戦に応じなければ、同国の貿易相手国に100%の「2次関税」を課す考えも示しており、28~29日に中国と行った閣僚級の通商協議では中国によるロシア産原油の購入を批判した。また、米財務省は30日、イランに関連する115以上の個人や企業に対する新たな制裁を発表。イランの原油販売が難しくなるとの懸念も強まり、相場は前日まで3日続伸、70ドルの節目を回復していた。
ただ、米政権が関税交渉の期限とする8月1日を前に、この日は様子見ムードが拡大。前日の米エネルギー情報局(EIA)週報で、原油在庫が770万バレル増と、市場予想に反して大幅な積み増しを記録したことも重しとなり、利食い売りが先行している。