〔米株式〕NYダウ反発、291ドル高=ナスダックも高い(3日午前) 2025年07月03日 23時35分

 【ニューヨーク時事】3日午前のニューヨーク株式相場は、米雇用統計がまずまず良好な内容だったことを受け、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時8分現在、前日終値比291.00ドル高の4万4775.42ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は182.19ポイント高の2万0575.32。
 米労働省が朝方発表した6月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比14万7000人増と、伸びは前月(14万4000人増=改定)から幾分拡大。市場予想(11万人増=ロイター通信調べ)も上回った。失業率は4.1%と、前月から0.1ポイント改善した。一方、同省が同時刻に発表した最新週の新規失業保険申請は、前週比4000件減の23万3000件となり、3週連続の改善となった。これらの統計内容を受け、雇用環境の悪化に対する懸念が後退し、ダウは寄り付きから買いが優勢となっている。ただ、翌4日の米独立記念日を前に株式市場が午後1時までの短縮取引となることから、積極的な商いは手控えられている。
 一方、投資家らはトランプ米大統領肝煎りの大型減税を盛り込んだ法案の動向を引き続き重視。米下院は3日、法案の採決を目指す中、身内である共和党の財政規律派が支出削減を強硬に主張し、前日から続く審議は長引いている。
 米サプライ管理協会(ISM)が発表した6月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)は50.8(予想50.5)を上回った。発表後、ダウは上げ幅を拡大している。
 個別銘柄では、トリップアドバイザーが17%超高。物言う株主として知られる投資ファンド、スターボード・バリューがトリップアドバイザー株式の9%超を保有していると伝わった。一方、ダウ構成銘柄をみると、メルクやホーム・デポなどが軟調に推移している。

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