〔NY外為〕円、146円台後半(4日) 2025年04月05日 06時45分
【ニューヨーク時事】週末4日のニューヨーク外国為替市場では、米国の高関税政策によるインフレ再燃懸念が高まる中、円相場は1ドル=146円台後半に下落した。午後5時現在は146円83~93銭と、前日同時刻(146円05~15銭)比78銭の円安・ドル高。
中国政府はこの日、トランプ米政権が公表した相互関税への報復措置として、米国から輸入するすべての品目に対し、10日から34%の追加関税を課すと発表。米中の貿易戦争で世界経済が深刻な打撃を受けるとの懸念が増大した。海外市場では安全資産とされる円を買う動きが加速し、一時144円台半ば付近と、昨年10月初旬以来約半年ぶりの円高水準を付けた。
ニューヨーク市場では145円35銭で取引を開始。米労働省が4日朝発表した3月の雇用統計は、強弱まちまちの内容。非農業部門の就業者数は前月比22万8000人増と、2月(11万7000人増、改定)の2倍近くに拡大し、市場予想(13万5000人増)も上回った。ただ、失業率は0.1ポイント悪化。発表後、円は上げ幅を縮小した。
また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は4日の講演で、トランプ政権による関税引き上げが「想定よりも大きい」述べ、インフレ高進と成長鈍化リスクに対する警戒感を示した。ただ、金融政策については「妥当な道筋が不明だ」と説明。今後の金融緩和について慎重に判断する姿勢を示したことを受けて、早期の利下げ観測が後退する中、米長期金利が上昇。円を売って、ドルを買う動きが加速し、一時147円42銭まで下落した。市場関係者は「関税引き上げによる物価上昇が一時的なものではなく、それが長引くことが懸念されている」(日系金融機関)と語った。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0959~0969ドル(前日午後5時は1.1045~1055ドル)、対円では同160円61~71銭(同161円18~28銭)と、57銭の円高・ユーロ安。(了)