〔NY石油〕WTI3日続落、68.72ドル(27日) 2024年11月28日 06時17分

 【ニューヨーク時事】27日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米ガソリン在庫増や中東紛争の収束期待を背景とした売りに押され、3日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.05ドル(0.07%)安の1バレル=68.72ドル。2月物は0.09ドル安の68.35ドルだった。
 朝方にかけては買いが先行。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が来年1月から開始予定の増産計画をさらに延期することを協議していると伝わったほか、トランプ次期米大統領が25日に打ち出したメキシコとカナダに対する25%の関税対象に原油も含まれることが明らかになり、需給引き締まり観測が強まった。
 しかし、米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した在庫週報をきっかけに売りが優勢となり、相場は反転下落。EIAによると、22日までの週の米ガソリン在庫は330万バレル増と、市場予想の5万バレル減に反して大幅な積み増しとなり、感謝祭休暇を目前に控えて燃料需要の弱さが警戒された。また、イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの停戦が27日に発効し、中東産原油の供給混乱懸念も後退。ただ、翌28日の米感謝祭休場を前に終盤には急速に買い戻されるなど、不安定な値動きとなった。
 ▽ガソリン=3日続落。中心限月12月物の清算値は1.84セント安の1ガロン=197.34セント。
 ▽ヒーティングオイル=反落。12月物の清算値は3.68セント安の1ガロン=220.36セント。

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