米動向に左右 2024年11月27日 14時43分
ニッセイ基礎研究所主任研究員・前山裕亮氏
米国では、最近の経済指標の多くが景気の底堅さを示し、株価指数は最高値更新が続いている。2017年の例に倣えば、来年、トランプ氏の米大統領就任後もしばらくは値崩れしないとみられる。日本株はこの米株高の波に乗れるかどうかで行く末が決まる。日経平均株価の3月までの予想レンジは3万6000~4万2000円。
日本も経済環境は悪くない。「トランプ関税」の影響が軽微だと見なされ、日本経済にとって良い材料がトランプ政権から出てくれば、年度末に日経平均は再び最高値を目指せるかもしれない。
ただ、国内企業の7~9月期決算は市場の期待に応える内容ではなかった。前回のトランプ政権時も、企業の業績が振るわなくなると日本株は米株の上昇に追随できなくなった。トランプ政権の政策が直接、もしくは中国を通じて間接的に日本企業に悪影響を及ぼす場合は、日経平均は引き続き4万円手前でもたつくかもしれない。