〔米株式〕NYダウ続落、195ドル安=ナスダックは小動き(19日午前) 2024年07月19日 23時14分

 【ニューヨーク時事】週末19日午前のニューヨーク株式相場は、世界的なシステム障害の影響を見極めようと神経質な商いとなり、続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時5分現在、前日終値比195.63ドル安の4万0469.39ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は8.58ポイント安の1万7862.64。
 米マイクロソフト(MS)のクラウドサービスや基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」搭載端末で18日、システム障害が一時発生した。米国や日本、欧州、オセアニアなど世界各地の航空会社で運航停止や遅延、欠航などが生じたほか、影響はロンドン証券取引所(LSE)グループなど証券取引所や銀行、放送局のシステムにも及んだ。原因はサイバーセキュリティーを手掛ける米IT企業クラウドストライクのソフトウエア更新とされている。現時点では、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック市場への影響はないという。世界的なシステム障害が投資家心理の悪化につながり、相場は売りが先行する展開となっている。ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁や米アトランタ地区連銀のボスティック総裁の講演を控え、様子見気分も強い。
 市場参加者らは、大統領選を巡る政治動向を引き続き注視。トランプ前大統領が18日、最終日を迎えた共和党全国大会で大統領候補の指名受諾演説を行った一方、大統領選で再選を目指すバイデン大統領について、複数の米主要メディアは同日、同氏が「近く撤退を決断する可能性がある」との党幹部の見方を報道した。
 個別銘柄をみると、デルタ航空など米航空株は軟調に推移している。マイクロソフトは売りが優勢のほか、クラウドストライクは9%超安と下げがきつい。一方、同業のパロアルトネットワークスやセンチネルワンは上昇している。

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