アステラス社員、上訴しない意向=「情報機関に提供で報酬」―中国 2025年07月19日 14時29分

【北京時事】16日に中国の裁判所でスパイ罪で懲役3年6月の実刑判決を受けたアステラス製薬の60代の日本人男性社員が、現時点で上訴しない意向を示していることが19日、分かった。関係筋が明らかにした。判決では、男性が中国の政治経済に関する情報を情報機関に提供し報酬を得たとして、スパイ活動を認定したという。
中国の裁判は二審制で、一審判決に不服がある場合は上訴できる。男性が今月下旬の期限までに上訴しなければ、刑が確定する。
判決公判は北京市第2中級人民法院(地裁)で開かれた。金杉憲治駐中国大使ら在中国日本大使館員が傍聴。金杉氏は判決について「極めて遺憾」と表明したが、法廷で示された判決内容の詳細は明らかにしていない。