9月までボックス相場 2025年06月10日 14時20分
りそなアセットマネジメント・チーフ・ストラテジスト・黒瀬浩一氏
日経平均株価は9月まで、3万8000~4万円のボックス相場となるだろう。国内景気は夏場にかけて持ち直し、内需株が株式市場をけん引すると考える。
長らくマイナスだった実質賃金は、今夏のボーナス支給を経てプラスに転じるのではないか。コメの値段も下がってきており、政府の補助による電気・ガス料金の低下も期待できる。さらに、原油価格の下落や円高も国内物価を落ち着かせる要因となるだろう。
7月の参院選終了後には、防衛費増額やインフラ強化に関する議論の本格化が予想される。株式市場では、建設業など内需セクターに注目が集まりそうだ。日経平均が内需株主導で高値を付ける可能性があり、輸出関連がけん引した従来とは異なる展開が予想される。
しかし、米国との関税交渉の着地点はいまだ不透明な部分が多く、ボックスレンジの上抜けは高望みできない。