〔東京外為〕ドル、158円台=米長期金利の高止まりで上昇(15日午前9時) 2025年01月15日 09時05分
15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の高止まりを受けて、1ドル=158円付近に上昇した。午前9時は、158円04~06銭と前日(午後5時、157円51~52銭)比53銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、欧州時間は時間外取引での米長期金利上昇を眺めて158円10銭台に水準を切り上げた。米国時間の序盤は、12月の卸売物価指数(PPI)が前年同月比3.3%上昇と市場予想(ロイター調査)の3.4%上昇を下回ったことで長期金利が低下し、ドル円は157円40銭前後へ下落した。長期金利が持ち直すと中盤にはショートカバーが優勢となり、158円20銭付近へ切り返した。終盤は、長期金利の上昇一服や日銀の早期利上げ観測で上値追いに慎重なムードとなり、158円前後に軟化した。15日の東京早朝も同じ水準で推移している。
ドル円は、前日の東京時間に比べて上昇したが、158円台前半で頭打ちだった。日銀が来週の金融政策決定会合で利上げするとの観測に加え、一部米メディアが「トランプ次期米政権の関税引き上げは段階的」と報じ、上値が重くなっている。東京時間の午前は、五・十日により実需のフロー主導で動意付く可能性がある。実需の売買が一巡したあとは、新規の取引材料が見当たらない上、今夜発表される12月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとのムードが強く、「157円台後半から158円台前半でのもみ合いにとどまる」(外為仲介業者)と見込まれている。
ユーロは対円、対ドルで上昇。トランプ次期政権による関税政策への警戒感が和らぎ、買い戻しが優勢になった。午前9時は、1ユーロ=162円88~89銭(前日午後5時、161円50~52銭)、対ドルでは1.0305~0306ドル(同1.0252~0253ドル)。