〔米株式〕NYダウ反発、61ドル高=ナスダックは安い(16日午前) 2025年07月16日 23時22分

 【ニューヨーク時事】16日午前のニューヨーク株式相場は、朝方発表された6月の米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことを受けて年内の利下げの可能性が意識され、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比61.24ドル高の4万4084.53ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は33.15ポイント安の2万0644.65。
 米労働省が16日発表した6月のPPIは全体、コア指数がともに前月比横ばいと、市場予想(ロイター通信調べ=0.2%上昇)を下回った。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利下げ観測が改めて意識されたことから米長期金利が低下。主力株に買い戻しが入っている。
 また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の株価が堅調に寄りつき、ダウをけん引。2025年4~6月期決算では売上高、一株当たり利益がともに市場予想を上回ったほか、25年通期の売上高予想を引き上げた。また、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカが同日発表した4~6月期決算はともに増収増益。総じて堅調な米主要企業の決算も投資家心理の改善につながった。
 ただ、米高関税政策に伴うインフレ再燃への警戒感は根強く、相場の上値は重い。寄りつきで高値を付けた後は上げ幅を削る場面もある。
 個別銘柄では、J&Jの上昇を受け、アムジェンやメルクなどのヘルスケア関連銘柄が上昇。トラベラーズも高い。一方で、アマゾン・ドット・コム、ハネウェル・インターナショナルが小幅安で推移している。前日一段高となったエヌビディアも安い。

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