〔東京外為〕ドル、143円台後半=調整的な売買で小動き(3日正午) 2025年07月03日 12時11分
3日正午の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国時間に雇用統計の発表を控える中、持ち高調整の売買が交錯し、1ドル=143円台半ばから後半で小動きとなった。正午現在、1ドル=143円68~69銭と前日(午後5時、143円89~90銭)比21銭のドル安・円高。
2日の米国時間序盤に発表されたADP非農業部門の民間就業者数が市場予想大きく下回ったことが嫌気され、143円40銭台まで下落した。その後は、一時144円10銭台に反発したが、終盤にかけて長期金利低下を受けて143円40銭台に軟化した。
3日東京時間早朝も、おおむね同水準で推移。午前9時から仲値公示にかけても米雇用統計を見極めたいムードが強く、143円40~60銭台の狭い値幅で推移した。午前11時以降は、調整買いで143円70銭台前後へ強含んだ。高田日銀審議委員が講演で、「前向きな企業行動の持続性が確認されていけば、金融緩和度合いの更なる調整を進めることが引き続き必要」などと述べたが、ドル円の反応は限定的だった。
ドル円は強含んだものの、143円台半ばから後半のレンジにとどまっており、方向感は出ていない。市場では「米雇用統計待ちで、実需筋も積極的な取引は手控えている」(FX会社)との声が出ていた。
午後も様子見が続き「143円40~80銭台の狭いレンジで推移する」(別のFX会社)とみられる。午後2時に高田日銀審議委員が記者会見するが、「午前の講演内容と変わりなければ、ドル円への影響は限られるだろう」(国内銀行)という。
ユーロは朝方に比べ対円、対ドルともに小動き。正午現在、1ユーロ=169円50~52銭(前日午後5時、169円41~43銭)、対ドルでは1.1798~1798ドル(同1.1773~1773ドル)。