〔NY石油〕WTI続伸、67.45ドル(2日) 2025年07月03日 04時50分
【ニューヨーク時事】2日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イランによる核開発計画の継続見通しやベトナムとの米貿易協定合意の報を受け、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.00ドル(3.06%)高の1バレル=67.45ドル。9月物は1.86ドル高の66.01ドルだった。
報道によると、イランのペゼシュキアン大統領は2日、国際原子力機関(IAEA)との協力を停止する法律の施行を表明。同国は、イスラエルと米国による核施設攻撃をIAEAが公式に非難しなかったことに反発を強めている。査察や監視が拒否されれば核計画の実態把握が難しくなる可能性が高いことから、地政学的リスクを意識した買いが再燃し、相場は朝方にかけてジリ高となった。
その後は、米エネルギー情報局(EIA)の週報発表をきっかけに、一時上げ幅を一掃。27日までの1週間に、米原油在庫は380万バレル増、ガソリン在庫は420万バレル増となり、市場予想(ロイター通信調べ)の180万バレル減、20万バレル減に反していずれも積み増しを記録した。
しかし、トランプ米大統領がベトナムと貿易協定で合意したことを明らかにすると、再び買いが優勢となり、相場は引けにかけて速いペースで上昇した。
▽ガソリン=続伸。中心限月8月物の清算値は2.26セント高の1ガロン=212.29セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。8月物の清算値は8.48セント高の1ガロン=241.17セント。