〔NY石油〕WTIもみ合い、64ドル台(9日午前) 2025年06月09日 22時59分
【ニューヨーク時事】週明け9日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中通商協議の行方に注目が集まる中、もみ合いとなっている。米国産標準油種WTIの中心限月7月物は午前9時45分現在、前週末清算値(終値に相当)比0.16ドル安の1バレル=64.42ドル。
中国国営メディアによると、米中両政府はこの日、ロンドンで約1カ月ぶりとなる閣僚級の貿易協議を開始した。相互に課し合っている高水準の関税措置のほか、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制を巡り、双方が歩み寄れるかが焦点。交渉が進展すれば、世界の経済成長を促し、エネルギー需要の拡大を後押しするとの期待感から、相場は朝方に一時65ドル台に乗せた。
ただ、心理的な節目の同水準を突破した後は、利益確定の売りが台頭し、上げ幅の一部を縮小。中国の低調な貿易統計や、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の一段の増産決定などが弱材料視されているもよう。