〔NY石油〕WTI反落、62ドル台(28日午前) 2025年04月28日 23時29分

 【ニューヨーク時事】週明け28日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給過剰懸念がくすぶる中、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前10時現在、前週末清算値(終値に相当)比0.61ドル安の1バレル=62.41ドル。
 米中貿易協議を巡る不透明感を受けた売りの動きが一巡し、相場は朝方、小動きで推移していた。しかし、ロイター通信が関係筋の話として、ロシアのウラル原油価格が欧米が導入した上限の1バレル=60ドルを下回り、制裁を順守した輸送などの提供が可能になったため、ギリシャの船舶所有者がロシアのウラル原油市場に復帰する兆しがあると報じたことをきっかけに原油売りが活発化。供給過剰への懸念が再燃し、相場は63ドル台から62ドル台にレンジを切り下げた。
 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の6月以降の生産方針について、複数の加盟国が増産幅の拡大を提案していることも引き続き、相場の重しとなっている。

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