〔東京外為〕ドル、143円台後半=売り一巡後は持ち直す(28日正午) 2025年04月28日 12時03分

 28日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋などの売りが一巡した後、1ドル=143円台後半に持ち直している。一時143円30銭台まで下げた。正午現在、143円69~70銭と前週末(午後5時、143円39~40銭)比30銭のドル高・円安。
 前週末の海外市場では、欧州時間は143円台前半から後半で上下した。米国時間の序盤は143円30銭台に下落したが、中盤には一時144円台に乗せた。中国メディア財経が25日、中国が米国製の一部半導体について、対米報復関税の適用対象から外したと伝えたことなどが改めて買い材料となった。このほか、日米財務相会談で円安是正が求められなかったことも支援要因。終盤は戻り売りで143円70銭台に伸び悩んだ。
 週明け東京の早朝もおおむね同水準で推移した。午前9時以降、実需筋などからの売りが優勢となり、仲値にかけては143円30銭台に下値を切り下げた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、正午にかけて143円台後半に戻している。
 仲値前後は「月末要因とみられる実需筋のまとまった売りが出たようだ」(大手邦銀)と指摘される。また、「143円80銭台へと水準を切り上げた後を受け、調整的な売りも出たのではないか」(為替ブローカー)との指摘もある。
 朝方からの値動きは「おおむね下にいってこいで、方向感には乏しい」(先の大手邦銀)とされ、「午後は動意を欠いた展開になりそうだ」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは午前9時以降、対円、対ドルでもみ合い。正午現在、1ユーロ=163円13~16銭(前週末午後5時、162円89~91銭)、対ドルでは1.1353~1353ドル(同1.1359~1359ドル)。

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