〔NY石油〕WTI下げに転じる、74ドル台(23日午後0時10分) 2025年01月24日 02時34分
【ニューヨーク時事】23日午後のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米大統領が産油国に原油相場の引き下げを要求したことを受け、下落している。米国産標準油種WTIの中心限月3月物は午後0時10分現在、前日清算値(終値に相当)比0.71ドル安の1バレル=74.73ドル。
トランプ氏は23日、スイスで開催されている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でオンライン演説し、サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に対し、原油価格を引き下げるよう要請すると表明した。価格が下がれば「ロシアとウクライナ間の戦争はすぐに終結するだろう」と述べた。朝方から午前にかけて相場はプラス圏を推移していたものの、トランプ氏の発言を受け一転して売りが優勢となり、74ドル台に下落した。
米エネルギー情報局(EIA)がその後発表した17日までの1週間の米原油在庫は前週比100万バレル減と、市場予想(160万バレル減=ロイター通信調べ)を下回る減少幅となった。一方、ガソリン在庫は230万バレル増となり予想と一致、ディスティレート(留出油)は310万バレル減と、予想(30万バレル増)に反する減少となった。強弱まちまちの内容を受け、相場の反応は限られている。