〔東京外為〕ドル、154円台後半=株安や植田総裁発言で下落(21日午後5時) 2024年11月21日 17時12分
21日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の下落や植田総裁発言などを背景に売りが強まり、1ドル=154円台後半に下落した。午後5時現在は、154円92~92銭と前日(午後5時、155円65~66銭)比73銭のドル安・円高。
前日の米国時間は、155円台後半でもみ合った後、ウクライナ情勢の悪化懸念から「リスク回避ムードが広がった」(国内銀行)とされ、155円近辺まで下落。その後は買い戻され、終盤にかけては155円台前半を中心に推移した。
東京時間では、午前に日経平均の下落を背景に売りが優勢となり、154円80銭台に水準を切り下げた。正午に向けては155円前後で小動きとなった。
午後は日経平均が一時400円超下げたことを受け、再び154円80銭台に軟化。その後は、日経平均の下げ幅縮小などに支援され、155円20銭台に戻した。東京都内のイベントでの植田日銀総裁の発言が午後3時前に伝わると「国内金利が上昇したことで、円買いが入った」(FX会社)とされ、154円50銭台まで下落。午後5時にかけては154円台後半を中心に方向感なく推移した。
「『12月会合までに多くの情報が得られる』などの総裁発言が、12月会合での利上げの可能性が残されたと受け止められ、ドル売り・円買いにつながったのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。ドル円は「日米の金融政策を見極めたいとの思惑から動きづらい」(同)とされ、動意薄になるとの公算が大きい。
ユーロは対円、対ドルで下落。午後5時現在、1ユーロ=163円23~23銭(前日午後5時、164円66~67銭)、対ドルでは1.0536~0536ドル(同1.0578~0579ドル)。