〔NY金〕大幅反落、2676.30ドル=3週間半ぶり安値(6日) 2024年11月07日 04時51分
【ニューヨーク時事】6日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米大統領選の結果判明後の米金利、ドル指数の上昇に圧迫され、大幅反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比73.40ドル(2.67%)安の1オンス=2676.30ドル。これは10月中旬以来、約3週間半ぶりの安値水準。
5日投開票の米大統領選では、共和党候補のトランプ前大統領が6日未明の時点で当選を確実にした。同時に実施された連邦議会選でも野党共和党が上院で4年ぶりに過半数を奪還、下院でも多数派維持が濃厚の情勢となっている。
トランプ氏は輸入品への関税引き上げを公約に掲げてきた。中国など諸外国に対する強硬な通商政策が実行されれば、物価高を招き、高金利環境が続くとの観測から、この日は米金利とドル指数が急上昇。海外勢にとり、ドル建てで取引される金の割高感が意識された一方、インフレヘッジとしての金投資は限られ、利回りを生まない資産としての観点から手じまい売りが優勢となった。選挙結果を巡る不透明感の後退も弱材料。
金相場は朝方、一時2660ドル付近まで下げ、その後は翌7日に連邦準備制度理事会(FRB)が公表する政策決定待ちで小動きとなった。今会合では、0.25%の利下げがほぼ確実視されているものの、連邦公開市場委員会(FOMC)声明やパウエルFRB議長の記者会見での発言から、今後の金融緩和ペースに関する手掛かりを得たいとの思惑が強まっている。