米FRB、3会合連続金利据え置き=利下げ、来年3回想定―NYダウは史上最高値 2023年12月14日 04時09分

記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=13日、ワシントン(EPA時事)
記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=13日、ワシントン(EPA時事)

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を3会合連続で据え置くことを決めた。インフレが鈍化する中、これまでの金融引き締めが経済に及ぼす影響を見極める。最新の政策金利見通しでは、2024年の利下げ想定が従来の2回から3回に増加。パウエル議長は、利下げ開始が「視野に入っている」と述べた。
 政策金利は年5.25~5.50%のままで、01年以来の高水準。決定は全会一致だった。
 パウエル氏は記者会見で「政策金利は今回の引き締め局面でピーク近辺にある可能性が高い」と述べ、利上げ打ち止めを示唆。さらに適切な利下げ開始時期に関し、「視野に入り始めており、この日協議した」と明らかにした。
 パウエル氏の発言を受け、市場ではFRBの早期利下げ観測が急拡大。ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は史上初めて3万7000ドルの大台に乗せて取引を終えた。外国為替市場では円買い・ドル売りが勢いづき、円相場は一時1ドル=142円台に急伸した。
 FRBはFOMC後の声明で、景気が「7~9月期の力強いペースから減速した」と分析。インフレについては、昨年から鈍化したと評価しつつ、「なおも高い」と指摘した。 

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