利上げ「より慎重に見極め」=米関税政策の悪影響懸念―日銀3月会合 2025年05月08日 10時33分

日銀本店=東京都中央区(AFP時事)
日銀本店=東京都中央区(AFP時事)

 日銀は8日、3月18、19日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。政策委員の一人が「米関税政策の展開次第では、わが国の経済に大きな悪影響を及ぼす可能性が十分ある」と指摘。その上で「その可能性が高まった場合、政策金利を引き上げるタイミングをより慎重に見極めることが必要になる」との見解を示した。
 会合では、「米政権の政策運営や、各国の対応を巡る不透明感が高まっている」との認識を共有。トランプ米政権による通商政策の国内外経済への具体的な影響について、複数の委員は「相互関税の枠組みなどが明らかになるまでは見定め難い」と指摘した。
 一方、「不確実性が高まっているからといって常に慎重な政策対応が正当化されるわけではない」との意見もあった。 

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