年度末に高値圏 2024年11月20日 15時22分

しんきんアセットマネジメント投信シニアファンドマネージャー藤原直樹氏
 期待されていた米大統領選後の日経平均株価の大幅上昇はかなわず、高値圏到達は今年度末に先送りとなりそうだ。年末にかけては日米の金融政策に関する思惑が交錯し、3万7000~4万円でもみ合うだろう。
 株式市場は、企業の好業績や米国の利下げ、日銀の利上げ見送りを織り込み、年末にかけて上昇基調に乗ると思われた。しかし、7~9月期の決算は想定ほど振るわず、米国では積極財政や移民規制などインフレ圧力を高める政策を掲げるトランプ氏の大統領選当選で利下げ観測が後退。為替が円安・ドル高に振れ、日銀の利上げ観測が強まったことも株価の重しになっている。
 ただ、企業の経常利益、純利益の伸びが鈍い一方、売上高や営業利益は堅調なものが多かった。業績への期待は続き、来春にかけて株価の押し上げ要因になるだろう。大規模な自社株買いや増配が相次いだことも日本株買いを後押ししそうだ。

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