植田日銀総裁、岸田首相と会談=緩和出口、賃金・物価を点検 2023年12月07日 14時50分

岸田文雄首相と会談後、記者団の質問に答える日銀の植田和男総裁(中央)=7日午後、首相官邸
岸田文雄首相と会談後、記者団の質問に答える日銀の植田和男総裁(中央)=7日午後、首相官邸

 日銀の植田和男総裁は7日午後、首相官邸で岸田文雄首相と会談し、国内外の経済・金融情勢について意見交換した。植田氏は金融政策の基本的な考え方を説明。マイナス金利政策の解除など大規模な金融緩和策の正常化に向けた出口戦略の判断に当たっては、来年も賃金が持続的に上がり、物価上昇に波及していくのかを点検していく方針を伝えた。
 植田氏が会談後、記者団に説明した。植田氏は出口の考え方について「賃金が来年も持続的に上がるかどうか、それから賃金がサービス価格中心に物価にはねていくかどうか、波及していくかどうか。それを支える総需要が強いことが確認できるかを点検していきたいと(首相に)お話をした」と明らかにした。
 外国為替動向については「話はしなかった」と語った。円相場は11月に一時1ドル=151円台まで下落したが、その後は米長期金利の低下を受けて上昇。この日の植田氏と首相の会談を挟んで円相場は146円台から急伸した。 

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