〔東京外為〕ドル、156円台後半=日銀の金融緩和継続で上昇(26日午後5時) 2024年04月26日 17時10分

 26日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀が緩和的な金融環境を続けるとの見方から、1ドル=156円後半に上昇した。1990年5月以来、約34年ぶりの高値を更新した。午後5時現在は、156円70~71銭と前日(午後5時、155円62~63銭)比1円08銭の大幅ドル高・円安。
 午前は、日銀の金融政策決定会合の結果を控えて、155円50~60銭台で方向感なく推移した。
 午後は、日銀が金融政策の現状維持を決めると156円10銭台に上昇し、1990年5月以来の高値を付けた。その後は、鈴木財務相が「しっかり対応してまいります」と円安進行をけん制するといったん155円90銭台へ失速。植田総裁が会見が始まると買いが強まり、156円80銭近辺へ水準を切り上げた。
 日銀は政策金利の据え置きを決定した。植田総裁は会見で「円安、今のところ基調的な物価上昇率に大きな影響を与えていない」などと発言。「植田総裁が円安進行にタカ派的な姿勢を示さなかったことから、海外勢を中心に円売りが強まった」(FX会社)という。
 米国時間に、FRBが重視する3月のPCE物価指数が発表される。前出のFX会社は「強い結果が示されると、ドル円は160円を目指す動きになる」との見方を示している。
 ユーロは対円、対ドルで上昇。ユーロ円は2008年8月以来、約16年ぶりの高値を塗り替えた。午後5時現在は、1ユーロ=168円11~12銭(前日午後5時、166円85~85銭)、対ドルでは1.0728~0728ドル(同1.721~0721ドル)。

注目ニュース