米金利、4会合連続据え置きへ=年内の利下げ想定回数焦点―FOMC17、18日開催・FRB 2025年06月14日 14時07分

【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は17、18両日、金融政策を議論する連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。トランプ政権の高関税政策が物価や雇用に及ぼす影響を見極めるため、4会合連続で政策金利の据え置きを決めることが確実視されている。同時に示す政策金利の見通しで、年内の利下げ想定回数を3月時点の2回から1回に減らすかが焦点だ。
トランプ大統領は4月以降、ほぼすべての貿易相手国・地域からの輸入品に一律10%の相互関税、自動車には25%の追加関税を発動した。FRBはこれを踏まえ、今年末のインフレ率予想を3月時点の2.7%から引き上げるとともに、インフレ再燃を警戒し、利下げに慎重な姿勢を堅持するとみられる。
5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.4%上昇と市場予想を下回った。インフレは足元で落ち着いており、現時点で高関税の影響は限定的。このため、景気の底上げに意欲を示すトランプ氏は、FRBに繰り返し利下げを要求している。
ただ、FRBは「高関税によりインフレは今後数カ月で押し上げられる」(ウォラー理事)と警戒。「インフレが上振れするリスクが残る限り、政策金利が今の水準にとどまることを支持する」(クグラー理事)との意見もある。労働市場が底堅さを保つ中で利下げを急がず、時間をかけて関税が経済に与える影響を評価する考えだ。