米FRB、金利据え置き=利上げ「年内あと1回」維持―インフレ再燃リスク警戒 2023年09月21日

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を2会合ぶりに据え置くことを決めた。政策金利見通しで、0.25%幅での追加利上げが「年内あと1回」との想定を維持。底堅い景気によってインフレが再燃するリスクを警戒し、金融引き締め姿勢を堅持した。
 政策金利は年5.25~5.5%のままで、約22年ぶりの高水準となる。昨年3月から進めた急激な利上げが経済に及ぼす影響を見極める。決定は全会一致。
 FRBは声明で「インフレ率は依然として高い」と指摘。経済活動についても「堅調なペースで拡大している」と、判断を前回会合の「緩やかな拡大」から引き上げた。
 FOMC参加者による政策金利見通し(中央値)は2024年末が年5.00~5.25%と、今年6月時点の前回予想から0.5%上方修正。従来は24年に4回の利下げを見込んでいたが、景気拡大に伴う根強いインフレを想定し、2回にとどまる引き締め的なシナリオに変更された。
 パウエル議長は記者会見で「最大の懸案は物価安定の回復だ」と強調。「経済成長が予想より強く、より高い金利が必要だ」と説明した。 

その他の写真

記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=20日、ワシントン(EPA時事)
記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=20日、ワシントン(EPA時事)

特集、解説記事