個人金融資産2115兆円=株高で最大、日銀国債保有53%―6月末 2023年09月20日

 日銀が20日発表した4~6月期の資金循環統計(速報)によると、6月末時点で個人(家計部門)が保有する金融資産の残高は前年同月末比4.6%増の2115兆円だった。株価の上昇を背景に過去最大を更新した。大規模金融緩和策の継続で、6月末時点の日銀による国債(国庫短期証券を除く)の保有割合は53.24%。過去最高だった3月末からは0.10ポイント低下したものの、高水準が続いている。
 個人金融資産の内訳は、現金・預金が1.4%増の1117兆円、株式等は26.0%増の268兆円といずれも過去最高。投資信託は15.9%増の100兆円だった。
 株式等の大幅な伸びは、コロナ禍からの経済活動の回復や円安による輸出企業の好業績期待を背景とした株高が寄与した。日経平均株価は6月、約33年ぶりに3万3000円台を回復。岸田政権が「資産運用立国」を掲げ、投資の機運が高まりつつあることも追い風となった。 

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