処理水放出、賛成52.9%=ガソリン補助を半数近く評価―時事世論調査 2023年09月14日

 時事通信の9月の世論調査で、東京電力福島第1原発から出る処理水の海洋放出の賛否を尋ねたところ、「賛成」が52.9%で半数を超えた。「反対」は16.3%、「どちらとも言えない・分からない」は30.8%だった。放出は8月24日に開始。7月の調査では賛成39.2%、反対28.0%で、理解が一定程度進んだと言えそうだ。
 政府がガソリン価格高騰を抑制する補助金制度を拡充し、9月末の期限を年末まで延長したことについては「評価する」が47.9%で、「評価しない」の33.8%を上回った。「どちらとも言えない・分からない」は18.3%。原油価格の上昇や円安を背景にガソリン価格が急騰、家計を圧迫しており、支援を求める声が高まっていることを裏付けた。
 マイナンバー制度を巡るトラブルに関する政府のこれまでの対応は「評価しない」が54.6%に上り、「評価する」の20.1%を大きく上回った。「どちらとも言えない・分からない」は25.3%だった。
 岸田内閣の支持率は前月比1.4ポイント増の28.0%。4カ月ぶりに上昇したものの、政権維持の「危険水域」とされる2割台のままだった。不支持率は同3.4ポイント減の44.0%。今回の調査は8~11日に行ったため、13日の内閣改造への評価は反映されていない。
 内閣を支持する理由(複数回答)は、「他に適当な人がいない」12.8%、「首相を信頼する」5.5%など。支持しない理由(同)は、「期待が持てない」24.5%、「政策がだめ」19.8%などだった。
 政党支持率は自民党が22.0%(前月比0.9ポイント増)。次いで日本維新の会4.3%(同0.1ポイント増)、公明党3.8%(同0.3ポイント減)、立憲民主党3.0%(同0.3ポイント減)と続いた。以下、国民民主党1.8%、れいわ新選組1.1%、共産党0.9%、社民党と参政党がいずれも0.3%の順。
 調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は60.0%。 

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東京電力福島第1原発=8月24日、福島県(時事通信チャーター機より)
東京電力福島第1原発=8月24日、福島県(時事通信チャーター機より)

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