経常黒字8兆円に拡大=投資収益最大、貿易赤字補う―23年上期 2023年08月08日

 財務省が8日発表した2023年上半期(1~6月)の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は8兆132億円の黒字となり、半期ベースで4期ぶりに黒字幅を拡大した。企業が海外投資から受け取る配当・利子収入などを示す第1次所得収支が上半期として過去最大となり、貿易収支やサービス収支の赤字を補った格好だ。
 第1次所得収支は、日本企業が海外の子会社から受け取る配当金などの所得から、海外への支払額を差し引いたもの。23年上半期は、比較可能な1985年以降で最大の17兆5286億円(前年同期16兆6349億円)だった。
 海外金利の上昇で日本企業が持つ海外債券の利子が増加、証券投資収益は5兆7277億円(同4兆7476億円)に伸びた。直接投資収益は11兆1193億円(同11兆1175億円)だった。 

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