求人1.30倍、2カ月連続低下=失業率は2.5%―6月 2023年08月01日

 厚生労働省が1日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント低下の1.30倍だった。低下は2カ月連続。物価の高騰で家計が圧迫されており、生活防衛のために求職活動を始める人が増えていることが背景にある。
 有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す求職者1人に対し、何人分の求人があるかを示す。
 6月は、有効求職者数が0.6%増加した。厚労省によると、物価高の影響で、中高年でパートを中心に職を求める動きが活発化。65歳以上では「年金だけでは生活が苦しく、少しでも働きたい」などが理由に挙げられたという。
 一方、有効求人数はほぼ横ばい。建設業や製造業では人件費や原材料費の増加から、求人を控える企業があったが、飲食サービス業ではコロナ禍で従業員を減らしていた企業からの求人申し込みもあったという。
 総務省が同日発表した6月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント低下の2.5%だった。完全失業者数(同)は173万人で、4万人減少した。人手不足などを受け、仕事を探していた人が職に就くことができたとみられる。 

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