日産、仏ルノーと最終契約=対等出資、EV新会社に6億ユーロ 2023年07月26日

 日産自動車は26日、提携先の仏自動車大手ルノーとの資本関係を対等に見直す最終契約を締結したと発表した。ルノーによる日産への出資比率を43%から引き下げ、日産によるルノー株の保有比率と同じ15%にする。ルノーの電気自動車(EV)新会社「アンペア」に対する日産の出資額は、最大6億ユーロ(約935億円)で決着した。
 経営難に陥った日産が1999年にルノーに出資を仰いでから約24年を経て、両社の提携は対等な資本関係で新たな段階に移る。世界的なEVシフトが急速に進む中、両社は提携による規模のメリットを維持しつつ、販売地域に応じて他社との柔軟な協業体制の構築も模索していく。
 日産の内田誠社長は「本当の意味での対等な契約内容だ」と強調。欧州では両社の新たな電動化戦略に取り組む一方、米国市場などでは、より自由な協業戦略を進める考えを示した。
 ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者は「アンペアの強力なパートナーとして日産を歓迎する」とのコメントを出した。 

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日産とルノーの対等出資を柱とする3社連合の新たな提携関係について共同記者会見した(左から)日産自動車の内田誠社長、ルノーのスナール会長、三菱自動車の加藤隆雄社長、ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者=2月6日、ロンドン(AFP時事)
日産とルノーの対等出資を柱とする3社連合の新たな提携関係について共同記者会見した(左から)日産自動車の内田誠社長、ルノーのスナール会長、三菱自動車の加藤隆雄社長、ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者=2月6日、ロンドン(AFP時事)

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