食品値上げ3万品突破へ=小麦・卵高騰で昨年上回る―民間調査 2023年04月18日

 主要食品195社が公表した今年の食品値上げが2万品目を超えたことが18日、帝国データバンクの調査で分かった。値上げラッシュに見舞われた昨年よりも3カ月早い突破。今後も小麦や鶏卵など原材料の価格上昇の影響が広がる見込みで、同社は昨年の2万5768品目を上回って3万品目に到達する可能性があるとみている。
 今年1月以降に味の素冷凍食品の「ギョーザ」やキッコーマンの「こいくちしょうゆ」(1リットル)などの価格が引き上げられた。同日までに値上げが実施された品目数は1万4783品目に及んだ。
 今後も、日清食品の「カップヌードル」などのカップ麺や削り節、のりも含めて5220品目の値上げ予定が公表されている。現時点で判明した食品値上げは計2万3品目に達した。
 帝国データは、原材料価格上昇の勢いにメーカーの価格転嫁が追い付いていないと分析。担当者は「昨年の値上げで買い控えが起きることを懸念し、価格をもっと上げたくても上げられなかったメーカーも多い」と指摘する。
 4月に輸入小麦の政府売り渡し価格が上がり、卵も鳥インフルエンザの影響で価格が高騰している。18日には新たに、森永乳業が6~7月に「森永の焼プリン」など49品を値上げすると発表した。卵を使用する「焼プリン」は前回(今月1日)からわずか3カ月での値上げとなり、162円から195円へ価格が2割上昇する。 

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