8月経常黒字、20.1%減=車輸出鈍化、6カ月ぶり縮小 2021年10月08日

 財務省が8日発表した8月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は前年同月比20.1%減の1兆6656億円の黒字となった。自動車輸出の鈍化や原油価格の上昇を背景に、黒字幅が6カ月ぶりに縮小した。
 輸出は27.1%増の6兆5138億円。自動車輸出は、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達難により減産を強いられた影響で、米国や欧州連合(EU)向けなどが減少した。輸入は45.9%増の6兆8862億円。原油高に加え、コロナワクチンを含む医薬品が増加した。輸入の伸びが輸出の伸びを上回り、輸出入の差額である貿易収支は3724億円の赤字となった。赤字は7カ月ぶり。 

特集、解説記事