「プライム」基準、664社が未達=最上位新市場、改善なければ撤退も―東証 2021年07月09日

 東京証券取引所は9日、来年4月の市場再編で新設される3市場の上場基準に適合するかの判定結果を各企業に通知した。現在の東証1部に上場する2191社のうち、最上位「プライム市場」の基準を満たしていないのは全体の3割に当たる664社に上った。これらの企業は達成に向けた計画書を提出すれば当面プライムに残れるが、改善しなければ将来撤退を迫られる可能性があり、今後の対応が注目される。
 各社は通知を受け、9月から年末にかけて上場先市場を選択する。東証は来年1月11日に各市場の上場企業一覧を公表し、4月4日から新体制での市場運営を始める予定だ。
 現在、新興企業向け市場に上場している日本マクドナルドホールディングスやメルカリなどはプライム基準を満たしているとされ、こうした企業が再編を機にどの市場を目指すかも焦点となる。東証1部のタカラバイオは9日、「プライム基準への適合を確認した」と発表した。
 今回「不適合」とされた企業でも、株主構成の詳細などについて東証と協議し理解を得られれば「適合」と認められる可能性がある。 

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東京証券取引所=東京都中央区
東京証券取引所=東京都中央区

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